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アーティスト特集
Prince Buster
プリンス・バスター
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“キング・オブ・ブルー・ビート”としてルード・ボーイ達の永遠の憧れ、プリンス・バスター。彼の残したエピソードは数知れず、現在でもカリスマ的人気を誇る。

2008/7/2掲載 2018/6/20更新
(C)ダブストアサウンドインク 無断転載を禁ず
Prince Buster 1938年~
本名: Cecil Bustamente Campbell
出身: ジャマイカ キングストン ウェスト・インディーズ


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ジャマイカ・サウンド・システムのパイオニア、トム・ザ・グレート・セバスチャンの繋がりで業界へと足を踏み入れた彼は、元ボクサーという肩書きを持ちその腕っ節の強さでも有名である。彼はそのタフさでキングストンの悪名高きギャングを仕切り、コクソン・ドッド(CS Dodd)の用心棒として働いていたといった有名なエピソードも残っている。1959年には自らもサウンド・システムを立ち上げ、ビッグ・スリーと呼ばれたクレメント・コクソン・ドッド、アーサー・デューク・リード(Auther Duke Reid)、ヴィンセント・キング・エドワーズ(Vincent King Edwards)にとって脅威となるサウンド・システム、プリンス・バスター・ヴォイス・オブ・ピープル(Prince Buster Voice Of People)をスタートさせている。

サウンド・システムと時を同じくしてレコード店、プリンス・バスター・レコード・シャック(Prince Buster Record Shack)をオープンさせ、レコード制作も開始したプリンス・バスター(Prince Buster)は次々に重要なヒットを生み出していく。特筆すべき初期の作品にはエリック・モリス(Eric Morris)の'Humpty Dumpty'、プリンス・バスター自身の'They Got To Go'等が挙げられる。これらの楽曲はいわゆる“スカ”のビートをはっきりと示した初期のレコードであり、躍動的で小気味の良い演奏によってジャマイカ音楽の新たな局面を切り開いた。

プリンス・バスターはスカの時代、自ら曲を制作し、ヴォーカルを録るという典型的なジャマイカン・スタイルでレコード制作を行っている。'Madness'、'Enjoy Yourself'、'Wash Wash'といったヴォーカル曲はイギリスでも大きなヒットを記録し、更に'Rude Rude Rudee'別名'Don't Throw Stones'や'Linger On'、'Al Capone'、といった力強いインストゥルメンタルにおいてもはっきりと他のレーベルとは違うサウンドを表現した。これらの楽曲がスキン・ヘッズたちに与えた影響は非常に大きく、彼の撒いた種は後の2トーン、ネオ・スカといったイギリスのムーヴメントとして花開く事となる。

ジャマイカの音楽がロックステディへと突入してもプリンス・バスターからは重要なヒット曲が届けられた。ロックステディ=ルード・ボーイという結び付きとは違った視点で捉えた'Judge Dread'や社会的テーマを取り上げた'Shanty Town'、'Ghost Rider'、Ten Commandments'、といった楽曲がそうである。

1970年代に入り、シーンを急速に席巻していったラスタファリアニズムが台頭してくると徐々に作品数は減っていった。これは彼がイスラム教を信仰している事と無関係では無いかも知れない。が、相変わらずオレンジ・ストリートからは様々な質の高い作品が届けられた。ジョン・ホルト(John Holt)、デニス・ブラウン(Dennis Brown)、ヘプトーンズ(Heptones)、アルトン・エリス(Alton Ellis)等のシンガー達をプロデュースすると共に、シーンの新たな流れを作りつつあったディージェイのレコードでも成功を収めた。デニス・アルカポーン(Dennis Alcapone)、ビッグ・ユース(Big Youth)等のレコードは他のプロデューサーたちの作品と比べても決して劣ることの無い強力な物である。

ルーツの時代に彼の作品がリリースされなかったのは残念でならないが、ジャマイカ音楽の発展に多大なる貢献を果たし、様々な革新的な楽曲を生み出した彼の功績は永遠に語り継がれるであろう。


Text by Dub Store Sound Inc.


       

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歌詞紹介
Hard Man Fi Dead

“キング・オブ・ブルー・ビート”としてルード・ボーイ達の永遠の憧れ、プリンス・バスター。彼の残したエピソードは数知れず、現在でもカリスマ的人気を誇る。Prince Buster(プリンス・バスター)のアーティスト特集。
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