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プロデューサーのレンキー(Lenky)、自身の音楽への世界観を語る
2018年10月5日 ソース: 301-joweb.newscyclecloud.com
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1980年代に音楽を始めた誰しもがデジタル化されたダンスホール・ミュージックの可能性を日々探っていた。キーボーディストのスティーヴン‘レンキー’マースデン(Steven 'Lenky' Marsden)もその1人だ。彼は今もその可能性を、自身のディワリ・レコーズ(Diwali Records)から8月にリリースされたセカンド・アルバム、「Self Taught」で探り続けている。
“Diwali”は2002年にマースデンが作り出したリズムの名前だ。ショーン・ポール(Sean Paul)の‘Get Busy’、ウェイン・ワンダー(Wayne Wonder)の‘No Letting Go’、バウンティ・キラー(Bounty Killer)の‘Sufferer’などこのリズムを使ったリズムから複数のヒット曲が生まれた。

‘Get Busy’は2003年のBillboard Hot 100 Singles Chartで第1位という偉業を達成している。

ジャマイカ・オブザーヴァー紙のハワード・キャンベル(Howard Campbell)氏はマースデンにキャリア、ダンスホールの今、ジャマイカのポップ・ミュージックについての考えを問うた。

ハワード・キャンベル(以下HC): エッジの効いた音楽を作り続ける理由は?

スティーヴン・マースデン(以下SM): 自分の感じたものをそのまま形にしているだけ。特別エッジを効かせようと思っているわけではない。ダンスホールとレゲエを愛していることはもちろんだが、自分のセンスを信じたことが成功に結び付いた。自分が作り出した音楽に共感してもらえることは嬉しい。自分の音楽は自分のように変わり続け成長し続けていく。

HC: 1990年から2000年前半、あなたを含めジャマイカの多くのプロデューサーたちがアメリカのポップ・チャート入りしていましたが、今は何が変わったのでしょうか?

SM: あの頃はシャバ・ランクス(Shabba Ranks)、スライ・アンド・ロビー(Sly And Robbie)、シャギー(Shaggy)、マキシ・プリースト(Maxi Priest)のようなアーティストたちがいた。道を切り開き、ダンスホールがチャートに入り続けたのは彼らのおかげだ。世界の壁を壊してくれたのはボブ・マーリー(Bob Marley)だが。チャートはトリッキーなものだ。自分なりの考えだが、大切なのはタイミング。あとタレント性だけではなくどれだけ人気があるかというのも重要だ。才能のあるミュージシャンやアーティストの多くは高い音楽性があったとしてもアメリカのチャート入りを経験していない。当時は映画で使われたダンスホールとレゲエ、それからアメリカのメインストリームのアーティストたちとのコラボのおかげで我々は日の目を見ることが出来た。今またそこに立ち返る必要がある。暴力的でセクシュアルなリリックがダンスホールを席巻している今それが難しい。これでは以前のように平等に評価されない。なぜならアメリカの市場はどのジャンルにおいても曲のコンテンツに敏感だからだ。ラテン・ミュージックと同じようにレゲエとダンスホールも1度は流行るが廃れる。アメリカを拠点に活動しても、母国へと返されてしまう。そしてどうにかもう1度アメリカの地を踏むが、同じように国へと返される。これの繰り返しだ。

HC: このアルバムで表現したかったことは?“Diwali”以降成長していると感じますか?

SM: 作品を見てもらえれば成長が見て取れると思う。様々なスタイルの音楽を難なく作れるようになった。自分の音楽のスタイルも幅広くなっている。ツアーを続けて新しい環境に自分の身を置く、それが自分の音楽に反映される。自分の作品の最低ラインは上がっていく一方だ。技術のレベルも上がっている。自分の他の作品同様に“Diwali”も大変気に入っているし、音楽への愛が「Self Taught」には詰まっている。今までに味わったことのない何かをこのアルバムに込めたかった。予想を超えたかった。これは始まりに過ぎない。

HC: 変わり続ける音楽のトレンドとの向き合い方は?

SM: トレンドは気にしない。流行っている音楽は聴いているが、音楽においては自分の好きなものを作る。それが現在の流行から外れているなら、自分がやらなければならないのは自らでトレンドを作り出すことではないだろうか。

HC: 今注目しているアーティストは?

SM: ケンドリック・ラマー(Kendrick Lamar)、ドレイク(Drake)、リアーナ(Rihanna)、クロニックス(Chronixx)がプレイリストには入っているが、自分を制限しない主義だ。名曲から新曲、数十年前のインストからクラシックまで聴く。音楽は自分の気分を盛り上げてくれる。



ソースURL: http://301-joweb.newscyclecloud.com/entertainment/Talking_dancehall_with_Lenky_Marsden?profile=1116

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