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メントを後世に残すために…
2019年2月20日 ソース: jamaicaobserver.com
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1960年代、ジャマイカのティーンエイジャーたちのほとんどがスカやロックステディに熱中する中、ラルフ・リンゼイ(Ralph Linsey)は若者たちから“一昔前の音楽”と敬遠されていたメントに惹かれていた。彼はエナジー・プラス・メント・バンド(Energy Plus Mento Band)のリーダーとしてこの国の文化から忘れられつつあるこのジャンルの旗手を担っている。
現在66歳のリンゼイと3人のメンバーはベテラン・セッション・ギタリストのアール‘チナ’スミス(Earl 'Chinna' Smith)プロデュースのファースト・アルバムをレコーディングしたばかりだ。このアルバムにはメントの往年の名曲‘Slide Mongoose’や‘Hear What The Old Man Sey’などが収録されている。

リンゼイが1980年代半ばにスパニッシュ・タウンで結成したエナジー・プラスにとってこのアルバムは大きな一歩だ。メントのアルバムをレコーディングすることはこの音楽にスポットライトを当てる1つの手だという。

「政府はメントをないがしろにしている。メントはジャマイカの音楽のルーツなのに気にも留めていない。学校でも教えていない」とリンゼイはジャマイカ・オブザーヴァー紙に語っている。

マンチェスター、ポラス出身のリンゼイが子供の頃は学校でメントを演奏するアクティビティがあったという。彼の近所には当時人気を博したロッド・デニス・メント・バンド(Rod Dennis Mento Band)を率いたロッド・デニス(Rod Dennis)が住んでいたという。デニスはリンゼイにメントの手ほどきをしただけでなく、リンゼイを彼のバンドに招き歌わせ、マラカスの演奏をしたという。

リンゼイはデニスのバンドのメンバーとして数々のイベントに出演し、このバンドがHilton Kingston Hotelで定期的に行っていたギグのメンバーとしても名を連ねていた。

リンゼイはエナジー・プラスでもヴォーカルとマラカスを担当している。このバンドはギタリストのシャーマン・ライト(Sheman Wright)、バンジョーのレンフォード・ニコルソン(Lenford Nicholson)、ルンバ・ボックスのレンフォード・ピングリン(Lenford Pinglin)で構成されている。

このアルバムのリリース日は未定だが、リンゼイとバンド・メンバーたちは、デニス・ブラウン(Dennis Brown)、ボブ・マーリー(Bob Marley)、ジミー・クリフ(Jimmy Cliff)、ジギー・マーリー(Ziggy Marley)、メロディ・メーカーズ(Melody Makers)らのレコーディングとツアーに参加した経験を持つベテラン・ミュージシャンのスミスとのセッションを楽しんだという。

ソウル・シンジケート・バンド(Soul Syndicate Band)のメンバーであるスミスはルーツ・レゲエとダンスホールが盛り上がりを見せていた時もメントの存在を主張し続けた社交的な性格のスタンレイ・ベックフォード(Stanley Beckford)とも活動を共にした経験を持つ。2007年に他界したベックフォードはリンゼイに大きな影響を与えた人物でもある。

「私は彼をメントのキングだと思っていた。スタンレイのおかげでメントは死なずに済んだ」と彼は話す。

Jamaica Cultural Development Commissionのイベント、British High Commission、United States Embassy、Institute of Jamaicaが主宰する祝典への出演などでエナジー・プラスのスケジュールは埋まっている。アルバムの制作は彼らの価値を高めてくれるとリンゼイは信じている。10年前、ジョリー・ボーイズ(Jolly Boys)が同じ方法で復活したように。

「アルバムはプラスにしかならない。メントはどの音楽とも違う。ジャマイカのトップ・ミュージシャンでも演奏できない。だから我々のような者こそが需要があるのだ」と彼は話した。



ソースURL: http://www.jamaicaobserver.com/entertainment/new-energy-for-mento_156854?profile=1116

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